翌日、京都駅で同期の女の子三人と11時に待ち合わせをした。すずは10分前に着いた。一番乗りだった。11時を過ぎてもいっこうに他の人は来なかった。5年ぶりに会う同期だ。外見や髪型も変わっていることだろう。判別できるかどうかの一抹の不安と、必ず見分けられるという自信が半分づつあった。そうこうしているうち、携帯電話が鳴った。
「すず、今どこ。」
昔よく聞いた京都弁だ。千里だ。
「京都駅の改札の前。」
「今行く。」
しばらくして、また千里から電話がかかった。
「どこかわからへん。」
それもそうだろう。人が多すぎる。
千里とすずは連絡を取り合いながら、なんとか落ち合った。他の二人も20分遅れで集合できた。三人とも髪型こそ多少変わってはいたが、昔と大して変化はなかった。すずは友人達との久々の再会に、じんわり涙が出た。
「すず、どうしたん。あはは、おかしいで。」
「だって。」
「泣いたらあかん。」
京都の地を踏みしめた時から、本当は泣きたかった。嬉しくて。来たくて来たくてたまらなかった。少しだけ泣いて、すずは笑顔で言った。
「みんな、変わってないね。元気だった。」

 挙式から参加した。

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