何分かおきに、同じような光景が見えるのだ。同じ場所を繰り返しているような感覚に陥る。早くトンネルに入らないかな。トンネルに入れば、確実に京都に近づいていることが分かるのに。同じような夜景が何度も続いた後、やっと例のトンネルに入ったので、すずは落ち着いた。やっぱり気のせいだ。終わらない夜がないように、来ない朝がないように、確実に「のぞみ」は名古屋から京都へと距離を縮めていたのだ。すずが、京都の地を踏むのは4年ぶりだった。

 京都のホテルには夜七時過ぎにチェックインした。ホテルといってもビジネスホテルだ。夕食は京都駅ビルの伊勢丹で、半額で買った弁当を食べた。久しぶりの京都の地に感傷に浸る余裕もなく、その日は風呂に入りすぐに寝た。次の日は正午に友人の挙式だ。

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索